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| | | | | | | | | | | | | | | | | | 2節 | | リスク対処 〜相場の変動にどう対処するのか〜 | | | | | | H20.4.12Renew! |
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先物営業マンの大半が契約成立直前に、まるで大して重要ではないかのようにサラッと話してしまう重要なポイント。サラッと話すのは、理解されたら困るから?! |
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| | | | 【契約成立の直前】 | | | | | | Class 1 | | 委託追証拠金 | | | | | 取引を継続するか止めるかのアラーム機能 | | | | | Class 2 | | 難平(ナンピン) | | | | | 損を平均化するための攻撃的手法 | | | | | Class 3 | | 途転(ドテン) | | | | | 転換期を予想して、買いから売りまたは売りから買いに転じる手法 | | | | | Class 4 | | 両建(パッチ) | | | | | 追証逃れのための防御的手法 | | ここを理解してないと、後で痛い目に…。 |
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| | | | | | Class 1 | | 委託追証拠金 | | | | | 先物と言えば、「追証が怖い」という話をよく聞きマス。追証、正式には委託追証拠金と呼びますが、商品取引の"第1節"後半でも触れたように、投資家が負うリスクの一つだと考えてくだサイ。 |
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追証とは、右図1のように委託本証拠金(以下、本証という)が半分を超える損計算になった場合、追加の証拠金が必要になるというモノ。 そもそも、本証とは先物取引の参加代金ではなく、損失に対する支払いを担保するものなので、追加の証拠金が支払えないような場合は、強制的に取引が決済されマス。
では、どんな時に追証が発生し、どれくらいの追加の証拠金を必要とするのか、東京金を例に挙げてお話しマス。 | |
(図1)追証の仕組み | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | ⇒ | | | | | 60,000円 | | | | | | | | 29,999円 | | | | | | 1) | 損切り覚悟で決済 | 2) | 証拠金を補強して取引続行 | | |
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まず、"具体的にどんな時に追証が発生するのか"ですが、東京金の場合、その価格が約30円値下がると追証が発生しマス。この金額の算出方法は下記の通りデス。 ¥60,000(本証)÷2÷1000(倍率)=¥30 次に、"どれくらいの追加の証拠金を必要とするのか"ですが、東京金の本証は60,000円なので、損失の担保として、半分の30,000円を必要としマス。 | |
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| | | | | | | Class 2 | | 難平(ナンピン) | ページ上部へ | | | | | 相場の上昇・下降が見込める時に損を平均化するため、当初から大量の建玉をしないで、買建の場合なら、安値になるに従って買い足して平均取得価格を引き下げル。売建の場合なら、は高値になるに従って売り足して平均取得価格を引き上げ、反騰又は反落の時の利益を増大させる攻撃的手法デス。 こういう手口から、難平(ナンピン)とは困難を平均化するという意味で使われマス。 | |
(図2)ナンピンの説明 | | | | | | | | | | |  | | |
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左図2では、買建でスタートした場合のお話。 Aポイントで相場が上昇すると見込んで建玉したら、逆方向に動きまシタ。 そこで、相場が下がるに連れて、B・C・Dと買い足していき、底値をつけた後のEで更に買い足しマス。 A+B+C+D+Eの合計で平均取得価格が下がりますヨネ。 すると、本来Aポイントを超えないと利益が出なかったのが、平均取得価格を下げることで±0のラインも下がりマス。 | | |
| ただし、予想以上の大相場の場合には、資金に充分な余力がないと損失が大きくなる危険性がありマス。 |
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| | | | | | | Class 3 | | 途転(ドテン) | ページ上部へ | | | | | 従来の建玉を決済した上で、それと反対の建玉を作る方法で、相場の基調が大きく変わった時、つまり転換期に途中で転じて相場の流れに乗るという手法デス。 ドテン買いは売り方が売り契約を決済して逆に買い契約を持つコト。ドテン売りは買い方がそれまでの買い契約を決済して逆に売り契約を持つことデス。 | |
右図3では、売建でスタートした場合のお話。 Aポイントで相場が下降すると見込んで建玉したら、予想通りに動きまシタ。 底値に近くなってきたと判断して、Bで一旦、売落ちマス。更に安くなりましたが、これから相場が上昇すると見込んで、Cで買いの建玉をし、更に利益を狙いマス。 | |
(図3)ドテンの説明 | | | | | | | | | | |  | | |
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| ただし、だましの上げや下げで途転すると損失の確率が高まりマス。個人的な意見ですが、ドテンはタイミングを見極めるのが難しいので、お勧めできまセン。 |
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| | | | | | | Class 4 | | 両建(パッチ) | ページ上部へ | | | | | 買い又は売りの建玉を保有してる人が、新たに同一商品・限月に反対のポジションを(当初が買いなら売りを、当初が売りなら買いを)持つことデス。当初の見込みが外れた時、損失拡大を防止する防御的手法デス。建玉が一時的に損計算になっても投げや踏みによって退かなくても良いという利点がありマス。 | |
(図4)パッチの説明 | | | | | | | | | | |  | | |
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左図4では、買建でスタートした場合のお話。 Aポイントで相場が上昇すると見込んで建玉したら、C方向(追証発生ポイント)に動きまシタ。 Aの買建玉は決済しないで、Cの手前のBで売建玉を持って、追証から逃れル。この場合、相場がどんなに上下しても決済しない限り損失は変りまセン。
逆に、AからDまで耐えたが、相場がE方向に向かうかどうか分からない時、Aの買建玉を決済せずにDで売建玉を持って、相場を見守る方法もありデス。 | | |
| 値幅の狭い両建ては成功例が多く、逆に値幅の広い両建ては失敗例が多いってことに注意が必要デス。更に、元商品外務員として注意を促すなら、電話などでやたらとパッチを進めてくる商品取引員は、顧客の利益より会社の手数料収益を優先している場合が多いので、気を付けて下サイ|(-_-)| |
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※専門用語 証券なら「株を持つ」と言いますが、先物の世界では、「玉(ギョク)を持つ」と言い、買い物することを玉を建てると言いますが、略して建玉と呼ぶことが多いデス。 個人投資家が、証券のように現物取引することは少ないので、証拠金取引(信用取引)が主流になりマス。そして、建玉は買い・売りどちらからでもスタート出来るため、双方、決済時に勘違いしないよう新規で買い注文を通すことを買建、決済する時は売落。新規で売り注文を通すことを売建、決済する時は売落と呼んで区別していマス。 |
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